こんにちは、奈良ウガヤゲストハウスの瀬戸一平です。

私が、実際に訪れた寺社仏閣について、超個人的なレポートをさせていただきます。
ぜひ、あなたの「奈良旅」の参考にしていただけるとうれしいです。

(ご注意)
この文章は少し前に書いたものですので、拝観料等の金額については、
現状と少しズレがあるかもしれません。ご了承ください。
季節もばらばらです。また、ここに書かれている寺社仏閣への交通手段は、ほとんど車での移動でした。
電車またはバスで行かれる方は、ご遠慮なくウガヤで行き方をお尋ねください^^。

それでは、一緒に参りましょう。

 

京都の南。奈良との県境に位置する、相楽郡加茂町(そうらくぐんかもちょう)に浄瑠璃寺(じょうるりじ)はあります。
京都市内よりも奈良市と隣接しているので、浄瑠璃寺は奈良から観光に行かれる方が多いでしょうね。
このお寺は真言律宗のお寺で、山間にあるので、おそらく創建当時は人もなかなか来れないようなお寺だったのではないでしょうか。
奈良市内東大寺から車で約30分。
京都方面に走ると風景は昔ながらの田んぼ道に変わります。
途中、木津あたりでは道も新しくなり、新興住宅地もできていて、
お洒落なお店もちらほらありますが、周りののどかな風景とのミスマッチは
奈良や京都の市街地から少し離れた所の一つの特徴ともいえるかもしれません。
街になりきれない町といった感じでしょうか。
それがまた住むにはいいのでしょう。気持ちがのんびりしますからね。

さて、奈良から木津町を越え加茂町に入り山道へと変わります。

クネクネと暫らく登っていくと浄瑠璃寺の標識が見えてきます。

 

 

山門まで緩やかな坂が300メートル程続きます。

 

両脇にはよく手入れされた花や木が山門まで続いています。
坂の入り口にはお土産物屋さんが2,3軒あって、
シークレット仏の吉祥天の模造品などが売られています。

 

 

本物は写真に撮れないので、こんな感じのイメージです。
山門を入ると、正面に池があり、池を挟むように右手に本堂、
左手に三重塔があります。

 

 

上の写真は本堂側から見た三重塔です。
本堂には、九体の阿弥陀仏。浄瑠璃寺は別名、九体寺ともいわれます。
本堂の真ん中に丈六像(立ち姿で約4.8m。坐像なので3分の2位か?)の阿弥陀像。両脇に4体ずつ半丈六像がおられる。
横長のお堂いっぱいに阿弥陀像がおられるので、中に入る障子を開けた途端、
拝観に来られた方は一様に、
「ほぉ~~・・・・。」とか「わぁ・・・・。。。」とか押し殺した感嘆の声が出ていました。
この日は、シークレット仏の吉祥天女像の御開帳の日だったので、
尚更うっとりと吉祥天を見つめておられる方も多かったのではないでしょうか。
暫らく本堂の柔らかい空気を感じながら阿弥陀さんを下からあおいで、
なんかすごく落ち着くなぁと思ってなんなんだろうと考えていたら。
「あぁ。この香りもすごくあっているんだな。」と。
本堂の一角にある売店の上品なおばさんに、
「この香りいい香りですね」と話しかけると、
「そうでしょう。よく分かりましたね。今日は吉祥天さんの御開帳なので、特別なお香を焚いているのですよ」というお答え。そばにお香が売ってあったので、
「この中に、この香りのお香はあるのですか?」と聞くと
「残念ながらないんです。。。このお香は売り物ではない特別なお香なんですよ」とのこと。そうなんですね。
そのあと、ひとしきりお香について教えてもらい、お寺の歴史や、仏像はまだ他にもあって、東京や京都、奈良の博物館に出張にいっている話などいろいろ教えていただきました。ありがとうございました。

お堂の佇まいも良いし、大きな阿弥陀さんが九体もいるのに、まったく圧迫感を感じさせられません。むしろ、阿弥陀さんに囲まれて、安心感でいっぱいになり、本当に落ち着きました。
本堂を出ると池を挟んで対岸に三重塔がありますが、こちらにはシークレット仏の
薬師如来がおられるらしいですが、こちらは毎月8日、彼岸の中日、正月3ヶ日(好天に限る)にしか開帳されないそうです。


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